どんなに熟練した探偵でも100%尾行がバレないとは限りません。
本記事では、尾行がバレる原因や起こりうるリスクやトラブル、信頼できる探偵事務所の特徴まで詳しく解説します。
探偵の尾行調査とは?目的は?
探偵の尾行調査とは、対象者の行動や接触人物を把握するために、一定の距離を保ちながら密かに追跡・監視する調査手法です。
浮気・不倫調査や素行調査、所在確認などが主な目的で、対象者の行動を写真や映像などの証拠として記録します。
依頼者が知りたい「事実」を客観的に把握するための重要な手段であり、法的証拠として使えることもあります。
探偵の尾行は犯罪?警察に捕まる?
正当な目的に基づく探偵の尾行は、原則として犯罪には該当せず、正当業務行為(刑法35条)として適法とされるケースが多いです。
違法性が問われるのは「ストーカー規制法」や「軽犯罪法」に違反する場合です。また、悪質な調査や威圧的な行為は違法となり、警察に通報される可能性があります。
探偵の尾行がバレる・気づく原因4つ
①尾行距離が近すぎる
探偵が対象者との距離を詰めすぎると、背後の気配や視線に敏感な人にはすぐに感づかれます。
特に徒歩での尾行では、同じ人が何度も視界に入ると不自然さが増し、警戒心を抱かれやすくなります。電車やエレベーターなどの密室空間で距離が近すぎると、顔を覚えられる可能性もあります。
プロは適切な距離と視界確保のバランスを保ち、気配を消す技術を使いこなしていますが、未熟な探偵は距離感で失敗しがちです。
②同じ人物が何度も登場する
対象者の行動範囲内に同じ人物が何度も現れると、不自然に感じられ尾行がバレる原因となります。
たとえば、コンビニや駅、飲食店などで顔を合わせる回数が多いと、相手に「つけられているのでは?」と疑念を抱かせてしまいます。
1人で尾行する場合は交代ができないため、このような場面で非常に目立ちやすくなります。調査チーム制を導入している探偵事務所は、こうした不自然な連続登場を避ける工夫をしています。
③車両尾行の不自然さ
車やバイクを使った尾行では、同じ車がずっと後ろにいると不審に思われやすくなります。
特に信号待ちや住宅街などで停車位置が不自然だったり、明らかに空ぶかしや進路変更を繰り返すと警戒される原因になります。また、夜間にヘッドライトの距離感や車種の特徴で覚えられてしまうこともあります。
ベテランの探偵は複数台で車間距離を保ちながら交代で追跡し、対象者に気づかれないよう巧みに車両を扱います。
④視線や行動が不自然
探偵が対象者を凝視しすぎたり、周囲と違う動きをしていると、それだけで違和感を与えてしまいます。
たとえば、周囲がスマホを見ている中でずっと相手を見つめていたり、歩くスピードを急に合わせたり、エスカレーターで同じ段に乗るなどの行為は、不審に思われる要因になります。
プロの探偵はあくまで「自然にそこにいる第三者」を装いますが、未経験者ではその演出が不完全で尾行がバレるケースもあります。
尾行がバレたらどうなる?リスク4つ
①調査対象が強く警戒し、行動を変える
尾行がバレると、調査対象者は強く警戒し始め、浮気相手との接触を避ける、行動パターンを変える、外出を控えるなど、証拠が取りにくい状況になります。
最悪の場合、調査自体が中断を余儀なくされることもあり、再調査が難しくなるケースもあります。
警戒されたまま調査を継続するとさらにリスクが高まり、証拠を得るまでの時間も費用も余計にかかってしまう可能性があります。
②証拠隠滅・連絡遮断などの妨害が起きる
バレたことで対象者が浮気相手との連絡手段を変えたり、スマホの履歴を消すなどの証拠隠滅を行うことがあります。
また、対象者が依頼者や関係者に連絡を絶ち、証拠収集そのものが困難になることもあります。
裁判や慰謝料請求に使える明確な証拠が得られないまま、相手に主導権を握られてしまうリスクが高まるため、証拠の確保が必要な調査では致命的です。
③警察に通報される恐れがある
調査対象が「つきまとわれている」と感じた場合、警察に通報されることがあります。
探偵が正規の業務として尾行している場合は「正当業務行為」(刑法第35条)にあたり違法ではありませんが、対象者がそれを知らずに通報した場合、調査が一時中断されることや、依頼者に連絡がいく可能性もあります。
また、違法調査(盗撮・不法侵入)と誤解されると法的トラブルに発展するおそれもあります。
④探偵事務所や依頼者にクレームや逆恨みが来る
尾行がバレた際、対象者が逆上して探偵事務所や依頼者に直接抗議・クレームを行うケースもあります。
特に浮気調査などのセンシティブな案件では、逆恨みされることで人間関係や家庭内トラブルが一層悪化する危険性があります。
探偵事務所がしっかりした対応を取らないと、依頼者が精神的ダメージや名誉毀損リスクを被る可能性もあるため、尾行の成功率やリスク管理体制も探偵選びの重要な判断基準となります。
尾行がバレた後に依頼者がすべきこと7つ
①探偵事務所と状況・情報を共有する
尾行がバレた場合は、探偵事務所と状況・情報を共有し、対策を考えましょう。
調査員が現場で把握している情報と依頼者側の気づきを照合することで、今後の対応方針が明確になります。
無理に続行すると状況が悪化する恐れがあるため、早期の情報共有が重要です。
②対象者に接触したり問い詰めたりしない
バレた事実にショックを受けて、相手を問いただしたくなる気持ちは分かりますが、直接の接触は逆効果です。
対象者の警戒心をさらに強め、証拠隠滅や行動の隠ぺいにつながるリスクがあります。感情を抑えて冷静に対応することが、今後の調査成功にもつながります。
③契約内容や調査の取り決めを確認する
尾行が失敗した場合の対応や再調査の可否については、契約書に記載されていることが多いため、契約内容を見直しましょう。
再調査が可能か、追加料金が発生するかなどを事前に確認しておくことで、トラブル回避や交渉時の判断材料にもなります。
④調査方法の変更を検討・相談する
尾行が難しくなった場合は、張り込み・聞き込み・GPS調査など他の方法へ切り替えることも有効です。
探偵事務所に再調査のプランや代替手段の提案を求め、必要であれば一部中断や再計画の調整も検討しましょう。調査手法の柔軟性が成功の鍵となります。
⑤自身の観察記録や情報を探偵に共有する
対象者の不審な行動や過去のパターンなど、自分が把握している情報を整理して探偵に伝えることが有効です。
タイミングや行動範囲、相手の性格などが今後の調査方針に影響する場合があります。より正確な再調査のためにも、主観的な内容でも共有しておきましょう。
⑥証拠が得られているか確認し、次の手を考える
バレた時点でどこまで証拠が取れているのかを確認し、それをもとに今後の対応(交渉・離婚・慰謝料請求など)を検討しましょう。
証拠が不十分な場合は、弁護士と連携して証拠補強や別手段での対処を考える必要があります。状況整理が次の行動を決める鍵です。
⑦弁護士や専門家への相談も視野に入れる
調査が難航している場合や、証拠が思うように取れない場合は、弁護士への相談を早めに検討しましょう。
法的手続きや慰謝料請求、離婚協議の進め方を含めた戦略が立てやすくなります。
調査結果をもとに、どのような対応が最適か第三者の視点からアドバイスを受けることが大切です。
浮気調査の失敗例4つ
①:尾行を1人で対応→対象にバレて証拠取れず
依頼内容 | 妻の不倫調査。週末にラブホテルでの接触を撮影してほしい。 |
調査手法 | 探偵1人での徒歩尾行。対象と浮気相手の待ち合わせから尾行開始。 |
失敗原因 | ホテルに入る直前、対象が不審な動きに気づき警戒。 |
結果 | ラブホテル前で立ち止まり、振り返られて逃走。証拠写真は撮れず、以降行動が慎重に。 |
依頼者への影響 | 対象が浮気行動をやめたため再調査が困難に。調査費用は返金されず。 |
②:GPS依存の調査で対象の動きを誤判断
依頼内容 | 夫の浮気調査。深夜に車で女性宅に通っている疑惑あり。 |
調査手法 | GPSを車に設置。位置情報を基に探偵が現場へ向かう。 |
失敗原因 | GPS情報に遅延があり、対象が既に別の場所へ移動した後に探偵が現場到着。 |
結果 | 現地には無人の車のみ。対象者は徒歩で移動し、浮気相手と接触していたが見逃し。 |
依頼者への影響 | 複数回の調査で証拠なし。調査が空振りになり、探偵事務所への不信感が募った。 |
③:調査対象が別ルートで帰宅、証拠を逃す
依頼内容 | 平日の勤務後、夫が職場の同僚女性と不倫している疑惑。 |
調査手法 | 駅から自宅までの徒歩ルートを尾行する予定で配置。 |
失敗原因 | 夫が突如タクシーに乗車。探偵が徒歩尾行していたため追跡不能。 |
結果 | そのままラブホテルに向かった可能性が高いが、現場は撮影できず。 |
依頼者への影響 | 証拠の取り逃しにより調査日を追加することになり、追加費用発生。 |
④:張り込み時間の見誤りで浮気相手との接触を逃す
依頼内容 | 土曜日の夕方、妻が買い物と言って出かけるが、実は男性と会っている疑惑。 |
調査手法 | 指定のショッピングモールで張り込み調査を実施。 |
失敗原因 | 調査開始時間が少し遅く、対象者がすでに浮気相手と接触・移動後。 |
結果 | ショッピングモールには現れず、ホテル街での接触情報は後で発覚。 |
依頼者への影響 | 証拠が取れず調査日を再設定。探偵事務所の初動の甘さに不満を抱いた。 |
尾行スキルが高い探偵事務所の特徴5つ
①調査チームが複数名体制で組まれている
尾行において重要なのは、単独ではなく複数名による連携です。
1人の調査員では距離や角度に限界があり、対象に気づかれるリスクが高まります。複数名体制で尾行することで、交代や位置取りを柔軟に調整でき、不自然な動きを避けることが可能です。
経験豊富な探偵事務所ほど、状況に応じたチーム編成に優れています。
<確認方法>
面談時に「何名体制で調査しますか?」と具体的に質問。チーム制か単独かを確認。
②地域の地理に詳しく、事前の下見を徹底している
尾行が成功するかどうかは、現地の地理に対する理解度に大きく左右されます。
道の抜け方、混雑時間、車両の通行状況などを事前に把握していれば、不測の移動にも柔軟に対応可能です。
尾行スキルの高い探偵は必ず事前に現場を下見し、想定ルートや回避策を練ったうえで本番に臨みます。
<確認方法>
「事前に現地の下見は行いますか?」と尋ね、調査前の準備体制を確認。地元密着型かも判断材料に。
③対象者の行動パターンを事前に分析している
経験豊富な探偵事務所は、調査前に対象者の性格や生活パターンを丁寧に分析します。
警戒心の強い人にはより慎重に、逆に無防備なタイプには自然な距離感で接するなど、相手に合わせた調査方法を選択します。
行動予測が的確であるほど、無理のない尾行ができ、バレるリスクも軽減されます。
<確認方法>
「対象者の行動特性に応じて調査手法を変えることはありますか?」と聞き、柔軟性と経験値を探る。
④専用の車両・バイク・通信機材を駆使している
高い尾行スキルは、調査員の腕だけでなく、専用機材の有無にも大きく関係します。
たとえば目立たない車両・バイクを使い分け、無線で連携を取るなど、装備の質と操作技術が結果を左右します。
信頼できる探偵事務所は、調査環境に適した道具を整えており、迅速かつ目立たない動きを実現しています。
<確認方法>
「車やバイクでの尾行も対応できますか?どんな装備がありますか?」と尋ねて機材の有無を確認。
⑤尾行の訓練・教育制度が整っている
調査員の尾行技術は、日常的な訓練や教育体制によって差が出ます。
尾行スキルの高い探偵事務所では、新人調査員にも現場でのOJTや模擬訓練を徹底し、調査技術を継続的に磨いています。
調査後のフィードバックやトラブル対策の共有も実施しており、現場対応力が高いのが特徴です。
<確認方法>
「調査員の教育や訓練はどのようにされていますか?」と聞くと、内部体制の信頼度が分かる。
まとめ
探偵の尾行がバレる可能性はあります。適切な対応と信頼できる探偵事務所の選定でリスクを最小限に抑えましょう。
調査の成否は探偵の技術と準備に左右されるため、事前の相談や確認が重要です。不安な方は、実績のある探偵に早めに相談しましょう。
<参考>
・大阪の浮気調査・素行調査|ライト探偵事務所
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