マッチングアプリやSNSの出会いが珍しくない現代では、スピード結婚だけでなくスピード離婚も増えています。しかしながら、スピード離婚に恥ずかしさや後悔の気持ちを持っている人も多いもの。
そこで今回は、スピード離婚について詳しく解説していきます。スピード離婚しないための対策法も紹介するので参考にしてみてください。
スピード離婚が恥ずかしい・後悔…
家族や友人に祝福されて結婚した後、すぐに離婚すれば申し訳なさとともに恥ずかしさも感じます。
多額のお金をかけて結婚式をした人は、お金の面でも後悔もするでしょう。その上、知り合いから心無い一言を言われることもあります。
「ご祝儀泥棒」なんて言われたら、簡単には立ち直れません。友人や仕事仲間だけでなく、家族にまで非難されることもあるでしょう。
スピード離婚の割合
スピード離婚の期間に明確な定義はありません。1ヶ月や3ヶ月で離婚する人もいますが、目安としては2年以内くらいを指すと考えていいでしょう。
その場合、2021年の離婚データによると、2年以内の同居期間で離婚した人の割合は、13.1%でした。(※人口動態調査)
最近の傾向を見ると、離婚全体の割合と比較してスピード離婚する人の割合は減りつつあります。
スピード離婚する人の理由8個
1. 出会ってすぐに結婚した
現代では出会ってすぐスピード結婚をする人も多いです。しかしながら、スピード結婚した人は、スピード離婚する可能性も高くなります。
お互いのことをよく知らないまま結婚してしまえば、後から不満や不安が生まれてくるのも当然です。
関係が浅い相手には、素直な気持ちを伝えられないかもしれません。不安や不満を我慢しているうちに、2人の関係もどんどん悪化してしまうでしょう。
2. 性格が合わなかった
離婚理由で上位にあがるのが「性格の不一致」です。当然、性格の不一致でスピード離婚を選ぶ人も多くいます。
交際期間が短ければ、相手の性格も少ししかわかりません。男性も女性も、出会ってすぐは自分を繕っているもの。
結婚して初めて、素の自分を見せる人も多いのです。性格が合わない相手との生活は、ストレスしか感じられません。
3. 実は借金があった
借金を承知の上で結婚すれば心の準備もできますが、結婚後に告白されたらたまったものではありません。裏切られた気持ちになり、相手を信用できなくなるでしょう。
返済に追われれば、財布だけでなく心もすり減っていきます。ブラックリストに載っていれば、ローンを組むこともできません。借金を隠していた相手とは、安心して生活できないのです。
4. 結婚前から不倫していた
性格の不一致と同じく、不倫も離婚理由として挙げられることが多いです。特にスピード離婚の場合、結婚前から続く関係がばれてしまい、離婚にいたることがよくあります。
結婚して間もない時期に不倫が発覚すれば、離婚も考えるようになるでしょう。
「結婚したら収まるはず」と、相手の浮気癖を知りながら結婚する人もいますが、悪い癖はなかなか直らないものです。
5. 結婚生活が理想と違った
誰でも結婚生活に理想を抱きます。しかしながら、理想と現実は異なるものです。現実と理想のギャップに耐えられず、スピード離婚を選ぶこともあります。
結婚後は肉体的にも経済的にも負担がかかることが多いです。
子育てや介護の問題も出てきます。お互いの理想が共有できていなければ、イライラすることも増えストレスもたまるでしょう。
6. 生活やコミュニケーションですれ違いが多くなった
すれ違いの生活も、スピード離婚の原因です。新婚のラブラブな時期にすれ違いが続けば、寂しさとともにむなしさも感じてしまいます。独身時代と変わらない結婚生活に、離婚を考えるようになってしまうのです。
休みの日に趣味や友人との時間を優先されれば、腹も立ってきます。時間と愛情は比例しませんが、ある程度の時間を一緒に過ごすことは大切です。
7. 価値観の違いから不都合なことが出てきた
仕事や子どものことなど、価値観の違いからスピード離婚を考えることもあります。
価値観の違いは、なかなか埋めることはできません。特にできちゃった結婚の場合、父親としての自覚がないまま結婚してしまう男性も多いです。
子どもが生まれても好き放題の男性に、怒りだけではなく諦めの感情も持ってしまいます。当たり前のように家事や育児を任せられれば、たまったものではありません。
8. 嘘を言っていた
うまく誤魔化され、結婚後に嘘を言っていたことが判明することもあります。例えば、「仕事内容が全然違った」「経歴が嘘だった」など。
嘘を言われていたというショックとともに、思い描いていた人物と異なることがわかって、離婚に至ることも少なくないでしょう。
またそういう嘘をつく人の場合、他にも様々な嘘が混ざっていることがあり、何が本当で何が嘘なのか、わからないことも多いでしょう。
スピード離婚で世間体はどう考えるべき?
世間体を気にしてスピード離婚できない人もいますが、幸せな未来が想像できなければ、早めに離婚して新しい人生を歩むのが一番です。
特にお金と異性関係、お酒に問題のある方は注意したほうがいいかもしれません。酒癖や異性との関わり方、金遣いの荒さは簡単には変わらないものです。
アルコール依存症になれば、精神的にも経済的にも負担がかかってきます。
また、DVやパワハラをする相手にも早く見切りを付けるべきです。我慢していると共依存の関係になり、ますます離婚できなくなります。
勢いで離婚するのはおすすめできませんが、相手に改善の余地がなければ世間体を考えず離婚を選択するのがおすすめです。
スピード離婚で親の反応は?
親との関係が悪くなるのはつらいものです。スピード離婚で、親の反応を気にする人もいるでしょう。
「恥ずかしい…」「親戚に顔向けができない」など世間体を気にする親であれば、ぐちぐち文句を言われるかもしれません。
その一方で、逆にスピード離婚を勧める親がいるのも事実です。問題のある相手であれば、親としても心配になります。DVやパワハラなど実際に被害を受けていれば、いてもたってもいられないでしょう。
スピード離婚に対する親の反応は、考え方や理由によって変わります。気にしないようにするのが一番です。
スピード離婚のメリット3個
1. 時間を無駄にしない
スピード離婚のメリットは、何より時間が無駄にならないことです。不満を抱えたまま何年も結婚生活を送るよりも、早めに見切りをつけた方が人生のやり直しが早くできます。
結婚生活が短ければ、元のライフスタイルにも戻りやすいです。2人でいることに慣れてしまうと、なかなか腰も上がらなくなってしまいます。
2. 離婚が楽
離婚のための諸々の手続きが少ないのも、スピード離婚のメリットです。財産分与や生命保険など、離婚時には様々な決め事をしなければいけません。子どもがいれば、親権や養育費の問題も出てきます。
その点、財産が少ないうちにスピード離婚をすれば財産分与も楽になります。スピード離婚する夫婦は、子どもがいないことも多いです。
3. 精神的な負担が少ない
不満や不安を我慢して結婚生活を送っていると、ストレスもどんどん溜まっていきます。感情的になることも増え、さらに2人の関係は悪くなるでしょう。
早めに相手と離れれば、精神的な負担も少なくなります。立ち直りも早くできるでしょう。結婚生活にストレスはつきものですが、スピード離婚をすることでストレスが緩和できるのです。
スピード離婚のデメリット3個
1. 世間体が気になる
どのような理由があっても、やはりスピード離婚は世間体が気になるものです。非難や批判をする人もいるでしょう。
ストレスだらけの結婚生活から解放されても、人から笑われたり非難されたりしたら気持ちが晴れることはありません。数か月は耐える覚悟が必要です。
2. 後悔する可能性がある
勢いでスピード離婚をしてしまうと、後々後悔する可能性があります。一時的な感情で離婚してしまう人も中にはいるものです。
交際期間が短ければ、相手を誤解したまま離婚してしまうかもしれません。「よく考えたら良かった」と離婚した後、後悔してしまうのです。
3. 経済的に厳しくなる
スピード離婚をしたことで、経済的に厳しくなることもあります。
結婚を機に仕事を辞めてしまえば、再び就職先を探さないといけません。経済的な安定が得られないまま一人になってしまうのも、スピード離婚のデメリットです。
入籍後に結婚式を取りやめ離婚するときのキャンセル料は?
結婚式場の規定により、キャンセル料は変わります。契約書があれば、契約内容を見てみましょう。また式場に確認してもいいでしょう。
以下は目安の金額です。
キャンセル時期 | キャンセル料 |
挙式の5ヶ月前まで | 申込金(内金)の全額 |
挙式の5~3ヶ月前 | 見積額の20% |
挙式3~1ヶ月前 | 見積額の30% |
挙式1ヶ月~10日前 | 見積額の40% |
挙式9日前~前日 | 見積額の50〜80% |
挙式当日 | 見積額の全額 |
スピード離婚で結婚式の費用は請求できる?
自分が支払った結婚式の費用を払ってほしいと思うかもしれませんが、相手側に請求できない場合が多いです。
まず、結婚式費用は、結婚前の貯蓄から払われることが多いため、財産分与の対象になりません。
ただ、相手側が結婚前から不貞行為をしていてそれを認めた場合には、結婚式費用を損害賠償の対象にできる可能性があります。
スピード離婚を防ぐための対策3個
1. 二人で話し合う
スピード離婚を防ぐためには、相手と話し合う時間を持つようにしてください。不満や不安を感じていても、言葉にしなければ相手に伝わりません。
結婚生活の違和感に、相手が気が付いていない可能性もあります。問題が小さなうちに話し合いをすれば、解決も早くなります。
2. 第三者に相談する
話し合いをしても話が進まない場合は、第三者に相談するのがおすすめです。共通の友人や家族など、信頼できる人にアドバイスしてもらいましょう。
他人が入ることで、冷静に話し合いも行えます。また、カウンセラーに相談するのもおすすめです。病院や自治体などでは、夫婦関係専門のカウンセラーがいる施設もあります。
3. 円満調停をする
裁判所には関係を修復したい夫婦のための「円満調停」という制度があります。円満調停を行えば、プロによる原因解明やアドバイスが受けられます。
相手と顔を合わせることもないため、感情的にもなりません。必ず離婚が避けられるわけではありませんが、2人の関係を修復したい人はぜひ利用してみてください。
まとめ
スピード離婚には、メリットもあればデメリットもあります。後々後悔しないためにも、よく考えてから行動するようにしてください。
スピード離婚をしないためには、普段から2人で話し合いをするのがおすすめです。カウンセラーや家庭裁判所を利用すれば、プロの視点からのアドバイスももらえます。
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